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10月にクアトロ・ワンマン決定! T字路s  ミニインタビュー

6月にリリースした『Tの讃歌』が好評なT字路sが、 10月19日(月)に渋谷クラブクアトロで発売記念ライブを行う。 『Tの賛歌』は、浅川マキ、細野晴臣、ボ・ガンボスから中島みゆき、森進一のレコード大賞曲まで、時代を映すナンバー 一曲一曲にT字路sが魂をこめたアルバムだ。 クアトロには、アルバムに参加した佐藤良成(ハンバートハンバート)、下田卓(カンザスシティバンド)、上山実(カンザスシティバンド)、西内徹(Reggae Disco Rockers)らも駆けつける。 今回はヴォーカルの伊東妙子さんに、ライヴ、そしてアルバムに対する想いを伺った。

  * * * * * * * * * * * * * * * * * * ◆クアトロ単独公演の見どころ 聞きどころ ――ワンマンの見どころ、聞きどころを教えてください。アルバムに参加している佐藤良成さん、下田卓さん、上山実さん、西内徹さんもゲスト参加されますね。

伊東妙子 見どころ聞きどころ!何しろT字路s初のクアトロ単独公演ということで並々ならぬ気合いが入っておりますし、やはり『Tの讃歌』レコーディングに参加してくれたゲストミュージシャンの皆さんがひとり残らず勢揃いするのはこの夜限り!ということです。

――ゲストと共に、収録曲が再現されるような構成になるのでしょうか。

伊東妙子 いつもはT字路sのふたりだけで演奏しているオリジナル曲にもふんだんに混ざっていただきます。今までに無いアレンジで聴いていただくなど、あれこれ盛りだくさんでお送りしようと考えています。

――アルバムを聴くと、皆さんゲストであるという以上に一緒にバンドとしてクリエイトしているような印象を受けます。

●伊東妙子 そうですね、期間限定のバンドを結成したようでした。「レコーディングにゲストで呼ばれて、こんなに首突っ込んだこと今まで無いよ!」ってご本人達も笑っていたくらい、見事に巻き込ませていただきました。 アレンジや、曲によっては曲の解釈の段階から、スタジオで、居酒屋で、あれこれと意見を交わして深めていったものもあります。T字路sふたりだけでは出せなかった豊かな彩りが出せたし、何しろ楽しかったし、学ぶところがたくさんありました。目覚ましきセンスとテクニック、そして何よりお気持ちを惜しみなく注いでくださった皆さんに心から感謝しています。

◆カバー・アルバム『Tの賛歌』 オリジナルの世界を壊さず 物語の主人公になりきって歌うことにこだわった

――『Tの讃歌』はカバー・アルバムですが、選曲にあたり、ご自身の中にどのような選択基準があったのでしょうか。

●伊東妙子 私にとって、一番の選択基準は詞です。詞が素晴らしく、自分がどうひっくり返っても作れそうもない、参りました!という詞を歌ってみたくなる。だけど大好きな詞でも歌ってみたら、詞の世界が自分の歌声に似合わないと感じてあきらめたものもあります。

さらには、ひとつでも、自分の感覚や、思い、考えと違うと感じる言葉があると、胸張って歌うのははばかられます。まずは詞が、自分の中にある様々な関門をクリアして初めて、篠田氏(相棒の篠田智仁)との選曲会議にかける、といった具合でした。

――私個人の考えでは、カバーとオリジナルの間に境界線はないと感じます。今回、T字路sらしさを出す点で、こだわったところはどこですか。

●伊東妙子 自分の発する声で表現し、歌い演奏するにあたり、まさにカバーとオリジナルに境界線はないと思います。その上で、よりその世界を鮮やかに、物語を深く表現するために大切なのは、作詞作曲編曲された方、さらには歌った方の描こうとした世界をイメージし、解釈し、会得してから、その世界を壊さずに物語の主人公になりきって歌うことでしょうか。

――おっしゃる以上に、実際は大変でしょうね。

●伊東妙子 難しい作業ですし、どこまでいったら作業完了なのかも正解不正解もわからないですね。でも、手抜きせず自分たちなりに詰めたつもりです。抽象的ですが、そこが一番こだわったところです。その段階を過ぎたら、あとはただただアレンジを楽しみました。

――当時の“時代”を代表する曲も多く収録されています。今の時代の空気の中で歌う、時代を超えて歌うという点で意識していることはありますか。

​●伊東妙子 たとえば1曲目の「銀座カンカン娘」が発表されたのは戦後間もない頃。暗く疲弊した時代を明るく照らした曲だそうです。とても手放しに平和とは言えない、いよいよ物々しい空気の濃くなってゆく今日この頃、当時と今とを同じものとして並べることはできないけれど意識せずにはいられない。頭の上にはなにやら暗雲が立ちこめてる、自分が心を込めて歌うことで、少しでも聴いてくれるひとの、心が緩むなら、心が晴れやかになるなら、心に力が湧くなら、こんなにうれしいことはないといつも思っています。

――本作には特に船出、希望というイメージを持ちました。伊東さんの声は圧倒的ですが、背後に不安があり、その不安を打ち破っていこうとする力が聞く者を揺り動かす気がします。歌っていく上での原動力を教えてください。

●伊東妙子 私の声帯の強さについては、何より親に感謝という他はないのですが、それは置いておいて。多くの人がそうであるように、私もたくさんのコンプレックスを持ったまま生きてきましたし、人付き合いもうまく出来なかったりする。そんな自分が唯一、自信を持てたことが歌うことだった、と言うより、歌っているときだけ自信が持てた、という感じでしょうか。 上手くもないし乱暴なんですけど。自分が歌いたい歌、さらにはお客さんや会場やスタッフの方々や、いろいろな人・物・状況に力をもらって自分の予想も超えた歌が歌えた時の気持ち良さったら! やめられません! そして自分の歌、自分達の音楽を聴きに来てくれる人がいる、幸せとはこのことです!                                (協力 Hanx Records)

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10月19日(月)渋谷 クラブクアトロ 開場19:00 開演20:00

前売¥3,000 当日\3,500 (入場整理番号付、1drink別)

☆8月28日(金)名古屋 Tokuzo

☆8月29日(土)京都 磔磔 --------------------------------------------------------------------------------------- ◆Tの讃歌 (Hanx Records HXCD9210) 2,500円(+tax)

1. 銀座カンカン娘 2. 少年 3. あいつの好きそなブルース  4. 恋は桃色 5. Baby Won't You Please Come Home  6. 時の過ぎゆくままに 7. トンネルぬけて 8. ホームにて 9. 見上げてごらん夜の星を 10. 襟裳岬 11. 夕暮れ 12. 愛の讃歌

◆T字路s プロフィール (公式サイトより)

2010年5月に結成。 伊東妙子(Gt,Vo / DIESELANN) 篠田智仁(B / COOL WISE MAN)によるギターヴォーカル、ベースのデュオ。

2010年9月 完全自主制作による1ST CD「T字路s」 を発表。(現在廃盤) 2011年7月には、結成1年2ヶ月にしてFUJIROCK FESTIVAL’11 苗場食堂に出演。 2012年2月 2ndミニアルバム「マヅメドキ」を発表 2013年6月 3rdミニアルバム「これさえあれば」を発表 2度目のFUJIROCK FESTIVAL’13 GYPSY AVALONに出演。 2014年2月 初のワンマン公演「まむしの音楽会」青山CAYで開催。 ライブハウス、バー、居酒屋、野外フェスティバルと活動エリアを限定することなく 歌を届けつづけ、 2015年6月、初のカバーアルバム『Tの讃歌』をリリース。

50sロックンロール、フォーク&ブルージーなサウンド、 激情を歌うイトウタエコの声、DEADorALIVEな世界観はまさに現代のブルースである。

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